なるほど革命。
どうも、なおすけです。
先日、「なるほど」というボクの口癖について、
バイト先の社員の方から指摘がありました。
「本当に “なるほど” と思っているのか?」
聞けば、普段何気なく使っているボクの“なるほど”というワードに不信感を抱いたようです。
“なるほど”が口癖になってしまっているボクにとって、その問に自信を持って「イエス!」と答えることはできませんでした。
そのかわりに、馬鹿正直なボクは、失礼も顧みずに
「とりあえず、なるほど と言っておけばいいかなと思って使ってる みたいなところはあります…」
と言ってしまいました。
こうなってくるともう馬鹿正直なのではなく、正直なだけの馬鹿でしかありません。が、その告白は紛れもない事実です。口癖だからなるほどと言ってしまうのではなく、そういう怠惰な気持ちで使っていたからいつの間にか口癖になったのだろうと思います。
「頻繁に使うと相手に不快感を与えてしまうから気をつけた方がいいよ」というご指導を受けたボクは(これはまずいな)と思いました。
なぜなら、長きにわたり習慣づいてしまった癖を直すことは、容易なことではないからです。しかもそれが無意識のこととなると、その難しさは意識的な慣習のそれに比べ格段に上がります。
“なるほど”はボクにとって、熱いものに手が触れると瞬発的に手を引っ込めてしまう屈筋反射のようなものです。
“なるほど”を使うのに適した場面に触れた途端声帯は震え、顎及び口周りの筋肉は動作を開始し、気づいたときには〈な・る・ほ・ど〉の四文字が音となって空気を揺らし、その振動が相手の鼓膜を震わせ、この四音が、高度に発達した人間の脳によって副詞としての〈なるほど〉という言葉に理解されます。この間わずか0.5,6秒。直後、またも同じ過ちを犯してしまったことに対する悔恨の念に苛まれます。
そんなわけで、この癖を指摘されてしばらくは主の意思を全く無視した身体のわがままに苦しめられました。
しかし、この無意識を意識することによって少しずつではありますが変化が見られるようになりました。
「なるほ」
ものすごい失礼を生み出してしまいました。
ボクよりはるか年上の社員の方の「こうするといいよ」という有難きご指導を仇で返すかの如く、「なるほ。」
「なるほど」を言い切る前に止めようとした精一杯の抵抗の結果、あろうことか、ボクが嫌悪感を覚える「ウェイ系大学生」のウェイ語みたいになってしまいました。
「それな」「とりま」「なるほ」
みなさんご存知、代表的なウェイ語と並べてみましたが、全く引けを取りません。
それどころか、前二つが「なるほ」を引き立てているようにすら思えます。
こうして、ボクの肌に染み付いてしまった癖に革命を起こすことはできませんでした。
革命(revolution )が失敗したとき、それはなんと呼ばれるか知っていますか?
暴動(revolt)です。
ボクが反逆者として今のバイト先から追放されてしまう日は、そう遠くないのかもしれません。